認知症と感情





 人間の基本的な感情には、「喜び」「嫌悪」「不快」「怒り」「悲しみ」「驚き」の六つがあります。
 認知症になった人は、他人の表情を読み取る力が衰えていきます。
 ある実験で、これらの感情を表情で表した写真を見せたところ、「喜び」の感情は認識できていましたが、
 若者や認知症でない高齢者に比べて認知症の人は感情を読み取る正答率が低い結果でした。

★確かに認知症の利用者さん、感情を読み取ることが難しいときありますね。
 「不快」や「怒り」の感情は時に暴言や暴力になることもありますし、
 関わり方次第ではいつまでも悪い感情を引きずってしまい、
 介護拒否などの状況になります。
 短期記憶が持たないため悪い感情がどのような出来事で起きたのかわからず
 何か嫌や不安な思いが胸の中に渦巻いているのです。

◆笑顔で過ごす時間をつくる

 認知症の治療には薬物療法のほか、脳を活性化するリハビリテーションや、適切な関わり、
 なじみの環境で過ごすなど、生活のなかで工夫できることがあります。
 楽しみながらコミュニケーションをとることを考えてみましょう。

◆雑談をしてみる

 介護が必要になると、行動の促しや介助のための声かけによるコミュニケーションの割合が多くなりがちです。
 特に反応がなくても支障のない内容で会話を振ってみてはどうでしょうか。
 季節の話題や、ニュースなど、日常のちょっとした話題で、会話をする時間をとりましょう。
 明るい口調を意識するだけで、笑顔をつくることができます。

◆昔の話をしてみる

 慣れ親しんだ道具や思い出の品などを手がかりにして、思い出を話すのも、
 認知症の人にとって楽しみながら脳を刺激する有効な方法とされています。
 回想法といって、病院や施設で治療の一環として用いられますが、家族ならではという話題もあるでしょう。
 不安や混乱から意識を逸らして、笑顔でいられる時間になります。

◆簡単な作業を一緒にやる

 本人ができる簡単な作業をお願いして一緒にやってみてもよいでしょう。
 時間がかかっても、それまでやってきたこと、できることがあります。
 役割を持ち活動することは本人の自信にもつながります。
 認知症が進むと物事への興味や関心も薄れて、情緒的な反応が乏しくなります。
 小さなことでも「わあ、すごい」「ありがとう」「助かった」など、大きめに感情を表すこともよい刺激になります。

●こうせねばならないという考えは、自分を苦しめることになります。
 思うような反応がなくても気にしないこと。また次にやってみようというぐらいで気楽に取り組んでみてください。


介護はまさにコミニュケーション。一度にあれもこれもでは利用者さんも介護者も疲れてしまいますから、
ひとつづつ、共感、受容しつつ進んでいきたいですね。




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